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マーケット動向

HubSpotが「AEO」を発表、AI検索最適化がマーケティングの新課題に

HubSpotが2026年4月、AI検索エンジンへの最適化を支援する新製品「HubSpot AEO」を含む100以上の製品アップデートを発表しました。AEO(Answer Engine Optimization)とは、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索がユーザーの情報収集手段として定着するなかで、自社コンテンツがAIの回答に引用・参照されるよう最適化する取り組みです。従来のSEOに加え、AEOへの対応がマーケティング施策の新たな柱になりつつあります。

SEOからAEOへ、検索の構造変化

これまでのWeb検索は「キーワードを入力→検索結果一覧からページを選ぶ」という流れが主流でした。しかしAI検索では、ユーザーの質問に対してAIが複数の情報源を統合し、直接回答を生成します。つまり、検索結果ページに表示されるだけでは不十分で、AIが「引用したくなる」構造化された情報を提供できるかが問われるようになっています。

HubSpotがAEO専用の製品を投入した背景には、この構造変化への対応がマーケターにとって喫緊の課題になっているという認識があります。

従来のSEOとAEOの違い
検索体験の変化にともない、最適化のアプローチも変わる

HubSpot AEOの位置づけと主な機能

HubSpot AEOは、同社のCRM・マーケティングプラットフォームに統合される形で提供されます。今回の100超のアップデートの中でも目玉として位置づけられており、AI検索エンジンに自社コンテンツが正しく認識・引用されるための分析・最適化機能を備えていると見られます。

具体的には、自社コンテンツがAI検索でどの程度引用されているかの可視化、構造化データの最適化支援、AI検索向けのコンテンツ改善提案といった機能が想定されます。HubSpotの既存ツール群(CMS Hub、Marketing Hubなど)との連携により、コンテンツ制作から効果測定までを一貫して管理できる点が強みです。

HubSpot AEOの想定ワークフロー
既存のHubSpotツール群と連携した一貫管理

AI活用はマーケティング基盤全体に波及

AI検索対応の動きはHubSpotに限りません。同時期に電通デジタルが、AIで海外市場のインサイト解析と戦略立案を支援する「LOCAL ZOOM」の提供を開始しています。海外展開を検討する企業向けに、AIがローカル市場のデータを分析し、戦略の方向性を提示するサービスです。

また、アサヒビールでは「消費者インサイト部」が全社のエンジンとして機能し、N=1(個別の顧客)の声を戦略に昇華させる取り組みを進めています。リサーチを単なるデータ収集で終わらせず、ビジネスを動かすインテリジェンスとして全社に実装する姿勢は、ツールの進化とあわせて注目すべき動きです。

AI×マーケティングの注目動向

Webディレクターが今やるべきこと

AEOの登場は、Webディレクターの業務にも直接影響します。コンテンツの企画段階から「AI検索でどう引用されるか」を意識する必要が出てきます。

具体的なアクションとしては、まずFAQ形式やHow-to形式など、AIが回答として抽出しやすい構造でコンテンツを設計すること。次に、構造化データ(Schema.org)の適切なマークアップ。そして、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を意識した一次情報の発信です。これらはSEOでも有効な施策ですが、AEOではより一層重要になります。

Webディレクターが始めるAEO対応ステップ

まとめ

HubSpotのAEO製品投入は、AI検索対応がツールベンダーレベルで本格化したことを示すシグナルです。SEOが消えるわけではありませんが、AI検索への最適化を並行して進める必要があります。まずは自社サイトのコンテンツがPerplexityやChatGPT検索でどう表示されるかを確認するところから始めてみてください。

参考リンク

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